2011年5月10日火曜日

深まる闇:県立大生事件1年/上 捜査 /島?

 昨年秋に県立大1年だった平岡都さん(当時19歳)の遺体が広島県の臥龍山(がりゅうざん)で見つかった事件は、平岡さんが行方不明になって26日で1年になる。捜査本部は平岡さんの交友関係を中心に捜査を続けるが、犯人逮捕には至っていない。捜査状況、地域や大学の動き、学生の不安と対応に焦点を当てて、1年を振り返る。
 ◇「必ず無念晴らす」 1件ごとに専従員「情報提供を」
 平岡さんは、09年10月26日午後9時過ぎ、アルバイト先の店があった浜田市のショッピングセンターを出てから行方が分からなくなり、11月6日に臥龍山で遺体が見つかった。
 島根?広島両県警の合同捜査本部は、事件前後に臥龍山につながる道を通った車▽残虐シーンのあるビデオを借りた不審者▽目撃情報や交友に関する聞き込み▽刃物を購入する人の画像分析▽遺体損壊現場の特定のための臥龍山に至る道路沿線の空き家??などの捜査を進めてきた。
 また、犯行手口から犯人像を推測する「プロファイリング」を科学警察研究所に依頼して行った。それによると犯人は、平岡さんの通勤路沿線などに居住▽20?40歳代程度の男▽単独犯??などが浮かんだ。しかし、ある捜査関係者は「プロファイリングは事件に連続性がないと効果は薄い」という。
 平岡さんの遺体は、頭部、大腿(だいたい)骨、胴体、足首などが見つかっている。遺体近くに、レジ袋と電話帳配達用の袋の一部とみられるプラスチック片があった。また、平岡
さんのものとみられる左足用の靴も見つかっている。
 靴について、捜査本部が前にいったん捜索したエリアから発見されたことで、前の捜査で見落としていたのか、それとも、後から置かれたのかが問題になる。
 島根県警の岩田晴雄刑事部長は、靴が平岡さんのものである可能性は高いが断定していないとして、問題化を防いでいるが、ある県警幹部は「警察も人の子、見落としがなかったとは言い切れない」という。
 捜査本部には9月末までに約1690件の情報が寄せられた。一件一件に専従員を付けて捜査しているが、時間の経過に従って情報提供数は減っている。
 岩田部長は「我々は身を粉にして、一日も早く無念を晴らすべく、最大限の努力を続ける」と決意を表明。ある捜査関係者は「捜査員は誰も迷宮入りとは思っていない」と強調した。情報提供は捜査本部のフリーダイヤル(0120?385?301)へ。
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 ◇平岡さん遺棄事件の経過
 ?09年?
10月26日 浜田市内のアルバイト先を出た後、平岡さんの足取りが途絶える
   28日 香川県の両親が捜索願
11月 2日 島根県警が公開捜査
    6日 広島県の臥龍山で遺体の一部発見
    7日 島根?広島両県警が合同捜査本部設置

   15日 香川県の実家近くで葬儀
   30日 学生寮への帰宅路付近で靴を発見
 ?10年?
 2月26日 捜査特別報奨金制度適用
 4月26日 事件半年を機に、情報提供を呼びかけるビラ1万1000枚を配る
 6月 1日 捜査本部が190人から140人態勢に
 9月22日 浜田市が10月26日を「いのちと安全安心の日」と定める

10月25日朝刊

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引用元:RMT

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